洛書の魔法陣
亀の背中の魔法陣
中国の古い歴史書に、今から4000年前の紀元前2005年頃、後に夏の初代皇帝となる禹(う)という王様の治世の時に洛水が9年間も連続して氾濫したので治水工事を行った時、黄河の支流である伝説の川・洛水から1匹の神聖な亀が現れたと記されています。
亀の甲羅には画像のような九つの数字が縦横3つずつ並んで描かれていたそうです。
その模様を数字にして書きなおすと、不思議なことに縦横斜めどのように加えても、和は15になりました。いわゆる魔法陣と呼ばれるものがこれです。
そこで、当時の人々は『この模様は天の授けてくれたものに違いない』として、洛書と呼んで大切にしてきました。洛書は九星ばかりではなく、五行や八卦の原理ともされています。
9つの数字に色を与えて、一白(いっぱく)、ニ黒(じこく)、三碧(さんぺき)、四緑(しろく)、五黄(ごおう)、六白(ろっぱく)、七赤(しちせき)、八白(はっぱく)、九紫(きゅうし)としました。
日本ではさらに、水星、金星、火星、木星、土星の五惑星の運行が人間の行動に関連するとした『五行説』をこれにあてはめて、一白水星、ニ黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星と呼びました。これが運命暦の『九星気学』です。
中国では九星はもともと北斗七星にニ星を加えた北斗九星の働きに由来していると考えています。この星は実星と虚星の二つの考え方があって、実星としては北斗九星を、占術としては虚星として考えます。
九星の配置
下図のように各位置に入る数字が一つずつ少ない数になって規則的に循環します。これを陰遁と言います。逆にひとつづつ増えて行く場合は陽遁と言います。
陰遁ではニは一に、一は九に、九は八にという具合です。年・月・日時とそれぞれに巡ります。
この配置=割り当てのことを九星起列と呼びます。それぞれ年家・月家・日家・時家と呼ばれています。
日家では夏至・冬至を境に陰遁と陽遁の両方があります。これで運勢を診断する九星気学では東西・西南・東北・西北をそれぞれ60度にして方位にもこの巡りの九星盤を使用します。
生年の九星盤を年盤、月の九星盤を月盤と呼んでいます。
また真ん中の位置を中宮と呼びます。必ず南が上になっています。
生まれた年の九星(本命星*これは本命卦とは全く異なる原理です。)を調べてから判断します。
日本で初めて暦を使用したのが推古天皇の604年とされ、
干支の第一順位を甲子とし、この年に中宮に入った星を一白水星とします。
干支は60年周期なので九星と干支との一致するのは180年目になります。これは三元九運という地運の周期と一致します。